登録事務所・弁護士

東京ディフェンダー法律事務所

弁護士久保有希子

■略歴

2005年 3月 大阪大学 卒業
2005年11月  司法試験合格
2006年 4月 司法修習開始
2007年 9月  弁護士登録(長島・大野・常松法律事務所入所)
2010年 1月  都内小規模法律事務所 設立
2015年 4月  東京ディフェンダー法律事務所 入所

■インタビュー

刑事弁護を中心とする東京ディフェンダー法律事務所に参加することにしたのはなぜですか?

最初は会社法務を中心とする大規模事務所に所属しました。その中での仕事もとてもやりがいのあるものでした。多くの尊敬する先輩方と仕事をすることで、貴重な経験を得ることができました。
他方で、その事務所では、刑事事件なども自由に受任することができました。元々弁護士を目指した理由が刑事弁護にあったこともあり、受任した事件を通じて改めて刑事弁護など個人の依頼者の方と向き合うことに大きなやりがいを感じるようになりました。
その頃から坂根真也弁護士と一緒に裁判員裁判等の刑事事件を受任するようになっていたことがきっかけとなって東京ディフェンダー法律事務所に参加することになりました。

どのような事件を担当されてきましたか?

殺人や強盗致傷など人が亡くなったり怪我をしたりする事件や、振込み詐欺、商標法違反、交通事故など多種多様な事件を担当してきました。その中には、事実を争う事件(否認事件)や、精神障害の影響で事件を起こしたとして責任能力を争う事件なども多く含まれています。また、最近、特に力を入れているのは、裁判員裁判です。一般の裁判員の方々に、依頼者の主張を的確に伝えるために、様々な工夫をすることが必要です。それは難しくもあり、やりがいを感じることでもあります。
それぞれの事件に、それぞれの事情があります。1つ1つの事件にしっかりと向き合い、依頼者の方の最大限の利益をはかれるよう尽力したいと思っております。

事件の受任以外に刑事弁護の力をつけるために力を入れていることはありますか?

自分自身が研修を受けることはもちろん、研修の講師も積極的に引き受けるようにしております。東京以外の弁護士会でも、法廷弁護技術や責任能力などに関する研修の講師を務めさせていただいています。
研修の講師を務めることで、自分自身の知識等を整理すると共に、裁判員裁判に必要なプレゼンテーションの経験を積むことも出来ると思っております。
また、刑事弁護に関する書籍の執筆も、知識等の整理・ブラッシュアップの良い機会になります。日頃の研究の成果を集約した書籍として『刑事弁護ビギナーズver.2』(現代人文社)や『裁判員裁判の量刑』(現代人文社)などを出版しました。現在も、執筆中の書籍がありますが、少しでも他の弁護士の皆様の参考になるようなものができればと思っております。

刑事弁護に対する思いを教えてください。

よく、「悪い人を弁護することにためらいはないのか」という質問をいただきます。
私も、ニュース等で事件の報道を聞くと「ひどい事件だな」と感じたりもします。
でも、実際に「凶悪犯」として報道される依頼者の方に会ってみて、「およそ同情するところが1つもない」と思ったことはこれまで一度もありません。
小さな頃から親子関係に難しい問題を抱えているがゆえに人間関係をうまく築けない方であったり、精神的な障害を抱えているがゆえに感情をうまくコントロールできない方であったり、それぞれにつらい事情を抱えていることが少なくありません。
時には家族からも見放されてしまっていることもある依頼者の方にとって、弁護士は最後まで味方となるべき存在です。
立場や事件の内容で区別することなく、どんな人にも最高の弁護活動を提供できるよう、自身の研鑽を積むと共に、1つ1つの事件に全力で向き合いたいと思っております。