登録事務所・弁護士

東京ディフェンダー法律事務所

弁護士坂根真也

■略歴

2002年10月 司法試験合格 (第57期司法修習生)
2003年 3月 上智大学 卒業
2004年10月 弁護士登録(北千住パブリック法律事務所入所)
2008年10月 東京ディフェンダー法律事務所 設立

■インタビュー

刑事弁護をする上で大切なことはなんですか。

刑事弁護には様々な能力や技術が要求されますが
①依頼人から信頼されること
②捜査の状況や過去にあった出来事について想像すること
③法廷技術
が大切だと思います。刑事弁護をしていると,ときに選択を迫られます。供述調書を作成するのか否か,証人として呼ぶのかどうか,どのような主張を裁判所でするのか。依頼人と十分にうちあわせた上であることはもちろんですが,刑事弁護の専門家として,どの選択が依頼人にとって利益となるかを判断しなければなりません。そのときにその選択を依頼人が納得して信頼してくれることが何より大事です。
また刑事弁護は,過去に起きた出来事について捜査機関が捜査をすることになります。従って,過去に起きた出来事が何であるのか,そして捜査機関はどのような捜査をしたのかを的確に想像できるかどうかが求められます。
そして法廷における弁護技術もとても重要です。法廷技術は自然に身につくものではありません。日々研鑽を積み実践を重ねることです。
あとは,刑事弁護をしていると時に警察,検察と徹底的に闘わざるを得ないことがあります。マスコミなどから非難されることもあります。そのような場合でも依頼人のために闘うことを恐れない情熱も必要ですね。

どのような事件を担当されてきましたか?

刑事事件であればありとあらゆる事件を担当してきました。
万引きや窃盗,痴漢などから強盗,放火,殺人などの重大事件,特捜事件などもあります。争いのない事件から,否認事件,裁判員裁判事件,死刑事件など困難な事件も多く担当してきました。
しかしどの事件も依頼者の人生がかかっています。事件も人も一つとして同じものはありません。どの事件でも依頼人の利益を最大限追求することを考えてきました。

なぜ悪い人を弁護するのですか?

一般の人や法曹を志す学生などからよく聞かれます。
逮捕され,裁判を受ける人の中には犯人でないかもしれない人がいます。悪いことを本当にしたかどうか,まだ分かりません。過去にもマスコミや捜査機関が犯人であると決めつけた人が後にえん罪であることがわかったという事件もありました。
無実の人を処罰してしまうことほど不正義なことはありません。万が一にもそのようなことがないようにすることが弁護士の使命だと思っています。
また悪いことをしたことを認めている人もいます。そのような場合にも弁護士は依頼人のために最善を尽くします。その理由は弁護士により様々だと思いますが,私はどんなに悪いことをしてもみんなで責める必要はない,1人くらい味方になる人がいてもいい,と,そういう気持ちで弁護士をしています。

刑事弁護の難しさを教えて下さい。

刑事事件は在宅事件を除き,依頼人の方が逮捕され勾留されてしまいます。
警察署や拘置所はとても不自由な場所です。自由に人と面会することはできません。電話もありません。パソコンも使えません。無実を主張するような事件では,代わりに弁護人が関係者から話を聞いたりして事実を探求していかなければなりません。捜査機関は圧倒的な権力によって捜査をしますが,弁護人には強制力はありません。そこが一つ難しいところです。
また捜査機関だけでなく,ときに裁判所も,どうせ犯人だろうと思い込みを持って裁判を担当してしまうことがあります。疑わしきは罰せずという刑事裁判の基本的なルールがあるはずなのですが,現実には疑わしきは罰するとしているのではないかと思うこともあります。理性をもって証拠を見れば無罪判決を下すべきであるのに,推測と思い込みで有罪判決となってしまうケースがあります。

東京ディフェンダー法律事務所の特色を教えて下さい。

東京ディフェンダー法律事務所は,同じ想いを持った弁護士が集まっています。
依頼人の利益を徹底的に追求すること
刑事弁護に誇りと情熱を持っていること
常に自らの技術向上に対する努力を惜しまないこと
権力と闘うことを恐れないこと
各弁護士は,自由に弁護士活動をしておりますが,上記の点だけは一致しています。時に共同して事件を受任して,お互いに高め合い,支え合いながら日々活動しています。

セカンドオピニオンについてどう思いますか。

私はセカンドオピニオンを求めることを積極的に勧めています。
一般の方が弁護士を選ぶとき,その分野に本当に精通しているのか,依頼人の利益のために活動してくれるのかを,最初の30分か1時間の相談だけで見分けることはとても難しいと思います。
知り合いの弁護士に紹介してもらうことが一つの近道ですが,そのような知り合いがいなければゼロから探すしかありません。
弁護士費用も今は自由で事務所ごとに様々です。私からみると依頼人の利益に反する費用の決め方をしている事務所もあります。
一旦私選を依頼した後でも,疑問があれば他の弁護士の話を聞いてみて下さい。
私も,私選を代えたい,国選から私選に依頼したいという相談を受けることが少なくありません。現在ついている弁護士の活動をお聞きして,十分な活動をしていると判断すれば,信頼して任せて大丈夫だと思いますよ,とアドバイスします。もし不十分だと思えば,その旨お伝えしています。