弁護事件例

2016.06.26 【暴行・傷害】公務執行妨害

器物損壊及び公務執行妨害等の複数の罪で起訴された事例

減刑
否認

事案の紹介

覚せい剤取締法違反(所持・使用)、窃盗、器物損壊及び公務執行妨害の各罪で起訴された。器物損壊及び公務執行妨害は、車に乗車中に警察官から職務質問を受けた際に、車を発進させて逃走し、その際、警察車両を損壊したという事例。

弁護活動

担当弁護士は、国選弁護人として受任しました。

依頼者は、複数の罪で起訴されていましたが、器物損壊及び公務執行妨害の罪については、車の周囲にいたのが警察官であることに気づいていなかったことを裁判で主張し、公務執行妨害罪の故意を争いました。
公判では、職務質問を行った複数の警察官の証人尋問を実施しました。尋問に先立ち、弁護人は、証拠開示の請求を繰り返し実施し、検察官が当初取調を請求していたもの以外に多数の証拠を開示させることができました。

判決では、公務執行妨害の故意は認められましたが、器物損壊の故意については、一部、未必的なものにとどまる(積極的に衝突させようと意図していた訳ではない。)との認定になりました。
多数の罪で起訴されていたため、検察官は懲役6年を求刑していたところ、判決は懲役5年でした。審理が長期にわたっていたところ、1年近い未決勾留日数が参入されました。