弁護事件例

2016.06.17 【身体拘束からの解放】逮捕勾留阻止

住居侵入事件で勾留請求が却下され,不起訴となった事例

不起訴
捜査弁護
釈放

事案の紹介

友人宅で飲酒等していた被疑者が,深夜,酔いをさます目的で外に出て,その後に,全く知り合いではないA宅内に侵入したところを現行犯逮捕されたものの,勾留請求が却下され,その後,最終的には不起訴となった事案

弁護活動

当番弁護士から私選で受任した事件です。

依頼者は,大学生で友人と飲酒をしていました。酒を飲み過ぎたと感じ,酔いを覚ますために外に出たそうですが,その後の記憶がなく,気がついた時には,警察署におり,しかも体中をすりむいた痕跡があったそうです。

逮捕された容疑は,A宅への住居侵入で,依頼者とAさんは全くの他人でした。
依頼者は記憶がないものの,警察からは,深夜A宅に侵入し,Aさんに警察に通報されて,逮捕されたと聞いていました。

依頼者は,大学生ですし,授業にでれないと単位を落とし,留年や退学もあり得る状態でした。そこで,まずは,身体拘束からの解放を目指すこととしました。
まず,ご両親に身柄引受書を作成してもらい,通学している大学の資料等を出して,検察官に対して勾留請求しないように上申しましたが,検察官は,勾留請求をしました。

そこで,勾留担当裁判官にも,両親の身柄引受書や勾留された場合には,退学になるリスクが高いこと等を買いて,勾留しないように上申を行いました。
勾留担当裁判官は,勾留の必要性がないということで検察官の勾留請求を却下し,これに対して検察官は準抗告をせずに,依頼者は,釈放されました。

その後,一緒に飲んでいた友人からも,依頼者の話を裏付けるような話が聞けたり,Aさんに対して弁護人を通じて謝罪するなどして,最終的には不起訴となりました。