弁護事件例

2016.06.17 【その他】その他

公文書毀棄で逮捕されたが勾留阻止した事例

不起訴
釈放

事案の紹介

落とし物を拾った依頼人が交番に届けた際に書類作成を求められたところ,手続が長くかかりそうだったため,一旦かいた書類を破ってしまった。これを公文書毀棄として逮捕された。

弁護活動

 本件は善意から落とし物を届けた依頼人が,逮捕されるに至るという事件でした。
 依頼人は,交番での手続の最中に同行していた子どもが泣き出したことから,あとで再度訪れようと思い,手続を一旦中止すべく書いた書類を自ら破ってしまった。
 このような事例で逮捕することはあまりに不当であるが現場にいた交番の警察官は現行犯逮捕してしまった。
 依頼人は自らが記載した書類であるから破っても犯罪とならないと考えていたためそのような行動に出てしまったが,公文書毀棄罪は本人が書いた書類であっても公務に利用されるものは対象となってしまいます。
 逮捕された翌日に依頼をうけ接見して事情を聞いた上,事件に至る経緯等から勾留する必要がないと検察官と交渉し,勾留されることなく釈放されました。
 その後不起訴処分となっています。