弁護事件例

2016.06.17 【】

強盗致死で逮捕されたが傷害致死で起訴された事例

不起訴
捜査弁護
否認

事案の紹介

 タクシーに乗車し,降りる際に料金の支払いでもめて口論となり,カットなって被害者に暴行を加えたところ被害者が死亡してしまった

弁護活動

 依頼人はお酒を飲んでタクシーに乗車し,自宅付近に到着したところ,手持ちのお金がなかったことから自宅に取りに行くから待っていてくれと告げて降車した。
 乗り逃げを心配した運転手が,心配になったのか車を降りて依頼人のマンションの入口まで追いかけてきたことから依頼人が憤慨し,口論となってしまった。
 酔っていた依頼人は,興奮して暴行を加えたところ,被害者が死亡してしまった。
 警察はこれを強盗致死罪で逮捕しました。
 つまりタクシー料金を免れるために暴行を加えたのだと疑ったのです。もし真実そうであれば強盗致死罪が成立してしまいます。
 しかし依頼人の主張は,お金を免れるためではなく,ついてこられたことに腹を立てて暴行してしまったのであり,お金を払うつもりだったというものでした。
 警察や検察は被疑者が何を言っても全く信用しないことがあります。そのようなときには取調べに対して黙秘することも有効な戦術の1つです。
 この事件は結果,強盗致死ではなく傷害致死罪に認定落ちして起訴されました。