弁護事件例

2016.05.16 【強盗・恐喝】強盗致傷

急性アルコール中毒の依頼者が起こした強盗致傷事件の裁判員裁判で,保護観察付きの執行猶予判決となった事例

執行猶予
裁判員

事案の紹介

アルコール依存症の依頼者が,多量に飲酒し,急性アルコール中毒の状態で自動車を盗んで駐車場から乗り出し,止めに来た関係者を車ではねるなどして怪我を負わせた事例

弁護活動

国選事件として受任しました。
依頼者は,元々アルコール依存症を患っていましたが,事件前にも多量に飲酒をして急性アルコール中毒の状態となっており,事件の記憶はまったくありませんでした。
起訴後,依頼者と共に事件記録を検討し,事件内容を概ね争わない方針となったため,執行猶予判決を目指した情状弁護活動を行うことになりました。
まず,2名の被害者との示談交渉を行い,示談を成立させ,被害者の許しを得ることができました。
また,依頼者の急性アルコール中毒が事件に影響していたことが重要なポイントとなると考えられたため,精神鑑定を実施していた医師と面談を重ね,裁判に提出する証拠としてまとめました。
公判は,裁判員裁判により行われました。
判決では,示談の点や急性アルコール中毒の点等が考慮され,保護観察付きの執行猶予と成り,実刑を避けることができました。