弁護事件例

2016.05.16 【薬物事件】麻薬取締法違反

麻薬を所持した事件で,勾留決定に対する準抗告が認められ,早期の身柄開放が実現した例

準抗告
捜査弁護
釈放

事案の紹介

依頼者が,自宅で麻薬を所持していたという事案。
ある日,依頼者が自宅で麻薬を過剰摂取して倒れ,家族の連絡により救急搬送され,警察にも麻薬所持の事実が発覚した。

弁護活動

依頼者の麻薬所持が警察に発覚した直後,私選事件として受任しました。
受任した段階では,依頼者は逮捕されていませんでした。そのため,逮捕・勾留を防ぐことが弁護活動の第一目標になりました。
受任直後に,依頼者の話を詳細にまとめた書面を作成し,家族による身柄引受書等とともに警察に提出し,逮捕しないよう求めました。
しかし,麻薬所持の発覚後2ヶ月ほどが経過してから,依頼者は逮捕されてしまいました。
逮捕直後,検察官に対して勾留請求をしないよう意見書を提出し,裁判所に対して勾留請求の却下を求める意見書を提出しましたが,結局勾留されてしまいました。
そこで,勾留決定に対する不服申立(準抗告)を行ったところ,これが認められ,勾留決定は取り消されました。裁判所が勾留決定を取り消した理由として,逮捕前に依頼者の話を詳細にまとめた書面を提出済であったことが挙げられていました。
依頼者は,勾留決定の翌日に身柄を解放されました。
依頼者が身体拘束されていた期間は,3日間だけに止めることができました。
その後,依頼者は起訴されましたが,在宅のまま裁判が進み,執行猶予判決となりました。
身体拘束期間が短かったことで,依頼者は仕事も続けることができ,大きな不利益を避けることができました。