弁護事件例

2017.05.06 【強制わいせつ・痴漢】強制わいせつ

強制わいせつ等3件の事例で執行猶予を獲得した事例

執行猶予
保釈

事案の紹介

依頼人は、夜道で通行人にキスをする、胸を触るなどのわいせつ行為をしたとして逮捕され、同種の罪3件で起訴されました。

弁護活動

逮捕後、私選弁護人として選任されて活動しました。同種の事件数件で逮捕され、再逮捕が繰り返されていました。起訴前に示談をして不起訴処分となった事件もありましたが、示談を拒否されるなどの事情で起訴が免れず、最終的に起訴された事件は強制わいせつ、強制わいせつ未遂等3件の事件でした。
依頼人から話を聞くと、わいせつ行為自体は認めていたものの、ナンパの延長として受け入れてくれるかもしれないとの考えを当時持っていたと振り返っていました。そこで、こうした誤った考えがきちんと正されていることを裁判でも示さなければならないと考えました。
性犯罪の加害者の更生支援に携わり、性犯罪を繰り返してしまう人の再犯防止プログラムを実施している専門家にアクセスし、専門家との面会を通じてプログラムを受講してもらいました。すると、依頼人本人が過去の考え方が誤りであったこと、その問題の根本的な原因を明確に自覚するようになりました。
起訴後に保釈され、裁判は身体拘束のない状態で行われました。
裁判では、こうした経験を踏まえ、自分の考えがどう改まったかを具体的に話すことができました。そして、プログラムを担当した専門家の先生にも法廷で証言してもらい、今後の支援について話してもらいました。
判決では、事件の内容自体からは実刑の選択が考えられるとされながらも、上記の努力などが十分に評価され、執行猶予判決を獲得することができました。