弁護事件例

2016.06.17 【強盗・恐喝】強盗致傷

ひったくり6件(2件の強盗致傷と4件の窃盗)で懲役7年となった事案

減刑
裁判員

事案の紹介

事件は、道路を歩行中の6名の被害者からバイクに乗って追い抜きざまにバッグをひったくり、うち2件については被害者に怪我を負わせたというものでした。さらに怪我を負わせた2件のうち1件は、全治3ヶ月の重傷を負わせたというものでした。

弁護活動

捜査段階では窃盗事件のみであり、他の事務所の弁護士が単独で国選弁護人として受任していました。
強盗致傷という裁判員裁判対象事件として起訴されたことで、同弁護士から複数選任の依頼を受けて、2人目の国選弁護人となりました。
起訴された際は、依頼人の単独の判断での単独事件として起訴されていましたし、そのような内容での供述調書も作成されていました。
しかし、受任後、事情を詳しく伺ってみると、実際には、背後に依頼人が逆らえない共犯者からの指示命令ですべて行っていたということが分かりました。
捜査段階とは話が変わることになりますが、従属的な立場であったことは刑を決める上で、重要な意味を持ち得ます。
依頼人とは何度も面会し、裁判で誤解されないようしっかりと話すための打ち合せを重ねました。
裁判では、依頼人の話は信用できると判断され、依頼人は、共犯者から命じられて事件を起こした従属的な立場にあったこと、盗ったお金もその共犯者にほとんど渡っていたことが認定されました。
求刑は10年でしたが、懲役7年の判決となりました。