弁護事件例

2016.06.17 【放火】現住建造物等放火

現住建造物等放火の裁判員裁判において,心神耗弱を主張し認められなかったが判断力低下の影響等を認め,執行猶予判決となった弁護活動事例

減刑
執行猶予
裁判員
釈放

事案の紹介

家族も住む自宅に放火をしたとして現住建造物等放火の罪で起訴され,裁判員裁判となった事案

弁護活動

ご本人は,当時,死にたいと自殺を考えるようになり,うつ病を発症して犯行に至ったものでした。

心神耗弱状態とは,精神の障害により,やって良いことと悪いことの判断が著しく困難であったり,悪いことだと分かっていても自分の行動をコントロールしてやめることが著しく困難な状態のことです。
弁護人は,心神耗弱状態であったと主張し完全な刑事責任は問えないと主張し,ご本人の精神鑑定を行った医師の証人尋問を行いました。

判決では,心神耗弱状態であることは否定され,完全な刑事責任を問えると判断されました。
もっとも,どのような処罰をすべきかの量刑において,抑うつ状態が続いて進んでいた状態であり,今回の犯行に影響して判断力が低くなっていたということ自体は認められました。

検察官は懲役5年の実刑判決を求めていましたが,判決は懲役3年,保護観察付きの執行猶予判決となって,実刑判決は免れました。