弁護事件例

2016.06.17 【殺人】殺人

共犯者と行った殺人,死体損壊,死体遺棄などの裁判員裁判について,本人の役割,関与の程度等から相応しい刑を主張した弁護活動事例

減刑
裁判員

事案の紹介

複数の共犯者とともに,殺人を行い,殺人が発覚しないようにその死体を損壊,遺棄した罪で逮捕され,裁判員裁判を受けることになった事案。

弁護活動

検察官は,懲役18年を求刑しました。
弁護士からは,ご本人の共犯者の中における立場として従属的であり,主犯者に逆らえない関係にあったことを主張しました。

また,実際に事件に関わったのも全体の一部であること,他の共犯者は前から計画を知って関与していたのに対して,ご本人は当日に知らされるなど関わりも小さいことを主張しました。

そして,死体損壊,死体遺棄の点は,それ自体の法律で定められた刑の大きさが,最大で懲役3年で,死体損壊,死体遺棄を過度に評価して重く処罰してはならないことを主張しました。

その上で,殺人のみに関わった共犯者に対して,既に懲役14年が言い渡されていたことから,刑のバランスとしてもそれと同程度であることを主張しました。

判決は,弁護人の主張どおり,懲役14年が言い渡されました。