弁護事件例

2025.04.28 【強姦(強制性交等罪・不同意性交等罪)】強姦(強制性交等・不同意性交等)致傷

強制性交等致傷事件で執行猶予を獲得した事案

執行猶予
裁判員

事案の紹介

路上で見かけた女性に着いて行き、女性宅前で抱き付き、抵抗し逃げた女性が、逃げる途中で転倒し怪我をした事案。

弁護活動

本件は、国選弁護人として受任しました。
女性に着いて行く道中でコンドームを購入していたため、強制性交等致傷事件で起訴となりました。また、女性宅から下着等を盗ったことで、窃盗事件でも起訴となりました。

女性の方との示談を試みましたが、示談や被害弁償には至りませんでした。
当時、ご本人は抑うつ状態に陥っており、事件の2ヶ月前頃から精神科にも通院していました。逮捕後は、幻覚幻聴などの症状も現れていました。
こういった事件の背景を裁判に反映すべく、裁判所に対して精神鑑定を請求しましたが、認められませんでした。しかし、精神鑑定を請求するやりとりの中で、検察官の協力医がご本人に2回面談を実施して精神疾患がない旨の意見を述べており、当該協力医が証人として出廷することになりました。
弁護人も協力医を探したところ、幸運にも協力医の方が見つかり、証人として出廷していたくことになりました。
これらの精神科医の方々が、ご本人が当時抑うつ状態にはあった、ということを証言してくださいました。また、協力を依頼していた精神保健福祉士の方が裁判後のサポート体制を整えてくださり、その内容を証言してくださいました。

こういった背景やサポート体制が考慮されて、本件は執行猶予判決となりました。