刑事弁護ブログ

2019.07.31 刑事弁護コラム

どのような犯罪事実を疑われて逮捕されたか

逮捕されるとその日のうちから取調べ等の捜査を受けることになります。
どのような犯罪を行ったと疑われて逮捕されたのか,正確に把握することが重要です。
しかし,こうした犯罪事実について,何もしなくても内容を記載した書面が交付されたりするものではありません。

警察官が逮捕する時,検察官が事件送致を受けた時,それぞれ逮捕した被疑者に対して犯罪事実の要旨を告げて弁解を聞くという手続を行うことになっています。
また,検察官が勾留請求をした場合は,裁判官がこうした犯罪事実を告げて陳述を聞くという手続になっています。
しかし,やはり内容を記載した書面を見せられたりするのではなく,口頭で告げられ聞かされるのみです。
また聞かされる犯罪内容も,刑事手続を受けたりした経験のない一般の人にとっては,なじみのない言い回しや難解な用語が使われていたりするのが通常です。
そして,書面で内容を把握できるのは,逮捕の後,さらに10日間の勾留という身体拘束が決まった後,この勾留状謄本の交付請求をし,これを入手できてからです。

逮捕された場合は,できるだけ早く正確に犯罪事実の内容を把握するとともに,取調べに対してどのように対応すべきは要注意で,弁護士からできるだけ早く適切な助言を受けることが重要といえます。

東京ディフェンダー法律事務所 弁護士 藤原大吾