弁護事件例

2016.06.17 【放火】現住建造物等放火

ホームセンターのカーテン売り場のカーテンに火をつけた放火事件で,不起訴となった事案

不起訴
裁判員

事案の紹介

知的障害をかかえる被疑者が,家族とのやりとりにストレスをかかえ,ホームセンターの営業中,カーテン売り場のカーテンにライターで火を付け,その後,現行犯逮捕された。20日間勾留され,その後に不起訴となり,釈放された事案

弁護活動

まずは,被疑者と面会しました。

小さな声で,何かを聞いても,答えられないことが多い状況でした。
特に,誘導的な質問をすると「はい」とは答えられるのですが,「どうしてですか?」などとオープンに聞くと答えられず,初回の面談時からも,知的障害等の何らかの精神障害があることが疑われました。

そこで,家族に話を聞いたところ,やはり,軽くはない知的障害があり,これまでも施設で作業などはしているが,ストレスがたまると触法行為に出てしまうことがあったなどという話でした。

ベースにある知的障害自体は治療することはできません。
しかし,今回のような触法行為に出た原因を家族と相談し,そういったストレスを軽減することでこうした事件を起こしてしまうリスクを減らすことができます。
また,衝動性の高まり等の状態像に対して何らかの治療的アプローチも可能だと思われました。

そのような対策を考えていることを検察官に伝え不起訴の上申をしたところ,検察官も不起訴の方針を選択し,かつ,釈放場所を被疑者が通院を考えている病院としてくれて,勾留場所から直接,そこまで連れて行ってくれました。

20日間という短い期間で,被疑者のことを知ることは容易ではありません。
しかし,可能な範囲で,依頼者を知り,依頼者にあった対応策を考えることが有益です。