弁護事件例

2016.06.17 【窃盗・横領】盗品譲受

盗品等譲受事件で不起訴となった事例

不起訴
捜査弁護
否認
釈放

事案の紹介

東南アジアから出稼ぎで来ていた被告人に,数台の重機(ユンボ,ショベルカー等で合計1000万円程度)を盗品と知って,それを買い受けて,東南アジアに売却したという容疑がかけられ,逮捕・勾留されたが,不起訴となった事件

弁護活動

被疑者国選として勾留直後に依頼を受けた事件です。

依頼者は,東南アジアから出稼ぎに来ていた外国人です。
被疑事実は,盗品としって,ユンボやショベルカーといった重機・合計1000万円程度を買い受けたという盗品等譲り受けでした。

法テラスから被疑者国選の指名打診を受けて,すぐに接見に行ったところ,依頼者は,重機を買い受けたことはあるが,盗品とは知らなかったということでした。
もっとも,売買の経緯等を詳しく聞いたところ,日本人の一般的感覚からすれば不自然だと思われる取引や,依頼者がどこまで知っていたはともなく,背後には怪しい盗品ブローカーが介在している取引である可能性が分かりました。

依頼者には,取引自体に疑われる要素があることや,重機を解体して東南アジア諸国に売りさばくような事件が他にも生じていたことから,これ以上の誤解を招くことを防ぐために黙秘をすることとしました。

同種の罪で2回ほど再逮捕されましたが,いずれの事件も最終的には不起訴となりました。
依頼者は,在留資格がないため退去強制処分となりましたが,被害金額が高額であったことから起訴され,有罪となった場合には実刑の可能性もある事件です。