刑事弁護ブログ

2020.08.12 刑事弁護コラム

第一審の刑事裁判で発言する場面

自分が受けている第一審の刑事裁判において,発言する場面はおおきく3つあります。
1つ目は,冒頭手続の場面です。
裁判の冒頭に,住所,本籍,氏名,生年月日,職業等を確認(人定質問)をされた上で,起訴状の内容についてどこか間違っているところがないかどうかの陳述(いわゆる罪状認否)が求められる場面です。

2つ目は,被告人質問の場面です。
通常は,他の検察官,弁護人の証拠調べや証人尋問が終わった後に,被告人質問が行われ,質問に答える形で発言します。
質問されたことに対して答えるもので,通常は,弁護人,検察官,裁判所の順番で質問がされます。

3つ目は,証拠調べが終わった後の最終意見陳述の場面です。
検察官の論告求刑,弁護人の最終弁論が終わった後,裁判の審理を終えるにあたって最後に何か述べておきたいことがあるか聞かれます。

いずれの場面も,黙秘権があり,質問に答えず発言をしないとすることも可能です。
また,発言した内容は全て証拠になるもので,有罪無罪や刑の重さを決めるにあたって不利な証拠として使われる可能性があります。
どの場面においてどのような発言をするかどうかは,弁護人と十分に打合せを行って検討することが重要といえます。

東京ディフェンダー法律事務所 弁護士 藤原大吾