刑事弁護ブログ

2020.01.08 刑事弁護コラム

国選弁護人の費用は常に支払わなくて良いか?

国選弁護人が選任された場合,弁護士費用については,被告人が支払う必要がない場合が実務上は多いといえます。もっとも,刑事裁判で有罪判決を言い渡す場合には,裁判官が,訴訟費用(国選弁護人の報酬や法廷に出頭した証人に支払う費用など)について,被告人に負担させるという判断をすることができます。この判断は,裁判官の裁量でなされるものですが,傾向としては,定職に就いており,ある程度の収入が見込まれる被告人が,執行猶予付きの判決を受ける場合などに,負担させる場合があるようです。
懲役刑など主たる刑罰の内容に不服はないが,訴訟費用を負担させられたことについてのみ不服があるという場合には,訴訟費用について免除を求めるための申立てを行うことができます。

法律事務所シリウス 虫本