刑事弁護ブログ

2019.01.02 刑事弁護コラム

「指定弁護士」とは?

通常,刑事事件を起訴するのは検察官の役割ですが,例外的に弁護士が検察官の役割を担うことがあります。それが,「指定弁護士」制度です。
これは,検察審査会という市民から選ばれた機関が,検察官が不起訴処分とした事件について,やはり起訴すべきであるとと判断した場合などの特別な場合に,法律(刑事訴訟法,検察審査会法)により,弁護士が「検察官役」を務めるという制度です。
指定弁護士は,事件を起訴するだけでなく,捜索・差押などの捜査を行ったり,法廷で検察官として証人尋問や論告・求刑を行う権限が与えられます。
最近では,東京電力福島第一原発事故をめぐり元同社会長ら3人が強制起訴された事件で,当サイトを運営する刑事弁護リーダーズネットワークの選定委員でもある神山啓史弁護士が,指定弁護士を務めています。

法律事務所シリウス 虫本