刑事弁護ブログ

2017.01.04 刑事弁護コラム

刑事裁判にかかる時間

「裁判には,どのくらいの時間が掛かるのでしょうか?」

起訴されてしまった依頼人の方や,そのご家族から弁護人がよく問われる質問です。
その答えは,一言でいえば,「ケースバイケースです」としか言いようがありません。
刑事裁判にかかる時間の長さは,事案によってまったく異なります。
最も単純な種類の事案であれば,裁判の審理自体は1日で終わり,その日のうちに判決が言い渡される場合もあります。起訴された時から起算しても,1~2ヶ月程度ですべての手続が終了することになります(略式命令や即決裁判などでは,もっと短くなります。)。
一方で,重大で複雑な事件であれば,起訴されてから裁判が終わるまで,1年以上の期間を要することも珍しくありません。裁判員裁判であれば,数週間に渡って審理が連日行われることもあります。

このように,刑事裁判にかかる時間は,事案によって大きく変わってくることになります。
弁護人としては,事案の大小を問わず全力を尽くすのは当然ですが,やはり,複雑,重大な事件の場合には,それに見合った時間や労力を費やすことになります。

法律事務所シリウス 弁護士 中井淳一