刑事弁護ブログ

2016.09.07 刑事弁護コラム

否認事件ってなに?

刑事手続においては,逮捕されたのは容疑があるだけで,その人が本当に犯人かどうかはわかりません。もちろん警察も一定の捜査をした上で逮捕するのが通常ですが,誤って逮捕してしまうことも珍しくありません。
逮捕された容疑について事実でないと主張する事件を否認事件といいます。事実を認める場合と争う否認事件とでは,弁護活動は全く異なります。
捜査段階では,認めていようが争っていようが捜査の期間は最大23日間です。他方で起訴され刑事裁判となれば,認める事件と否認事件とではその進行や裁判の内容も大きく変わってきます。

否認事件では,被告人が起訴された犯罪事実を犯したことが間違いないといえるかを厳格に審査しなければなりません。そのため証人尋問をしたり,多様な証拠を調べるため公判回数が多くなります。最近はめったにありませんが,数年前までは第1審で100回を超える裁判というのもありました。
否認事件は刑事弁護を担うものとしてとてもやり甲斐があると共に,絶対に間違って処罰してはならないという使命感を感じます。否認事件に求められる弁護の技術も常に新しいことが要求されます。特に裁判員裁判が始まってから弁護人の力量によって結果が大きく変わるようになりました。

刑事事件は一生を左右します。否認事件で弁護人を探そうと思われている方は,当ホームページを参考にしてみてください。

東京ディフェンダー法律事務所 坂根真也