刑事弁護ブログ

2021.04.13 刑事弁護コラム

検察官が控訴する事件の弁護活動

刑事裁判の第一審判決に対して検察官が控訴する事件は,被告人側が控訴する事件数に比べてごく少数です。
しかし,被告人の控訴の多くが棄却されるのに対して,検察官の控訴は第一審判決が見直される割合が高いのが現状です。
近年の統計的にも,被告人の控訴では7割以上が控訴棄却となっているのに対して,検察官の控訴では6割以上で第一審判決が見直されています。
控訴審における証拠採用としても,被告人側の事実取調べ請求は却下される場合が多いのに対して,検察官側の事実取調べ請求は認められて証拠が採用される割合が高いといえます。

控訴審の弁護活動としては,第1回公判が始まる前までの活動が重要です。
検察官が控訴する事件の弁護活動としては,まずは検察官の控訴趣意書に対して,弁護側は答弁書を作成して十分に反論を行います。
また,検察官が事実取調べ請求をするのに対しては,他の証拠についても開示を求めるとともに弁護人自身でも証拠収集に努めた上で,検察官の請求が却下されるよう適切に反論すること。弁護人としても反論に必要な証拠について事実取調べ請求をして,証拠が採用されるよう活動します。

東京ディフェンダー法律事務所 弁護士 藤原大吾