刑事弁護ブログ

2019.03.20 刑事弁護コラム

弁護人は何人まで選任できるのか?

刑事事件の被疑者や被告人となったとき,何人まで弁護人を選任できるのでしょうか。

刑事訴訟規則は,被告人(起訴されて刑事裁判を行う段階)については,原則として人数制限を設けず,特別な事情があれば,裁判所が3人までに制限できると定めています。

一方,被疑者(起訴・不起訴が決まる前の捜査段階)については,原則として3人までしか選任できず,特別な事情があり,裁判所が許可した場合に限り,例外的に4人以上の選任ができるという定め方をしています。但し,最高裁は,頻繁な接見の必要性が認められるなど4人以上の弁護人を選任する必要があり、それに伴う支障が想定されないなどの事情がある場合には,この「特別な事情」を認めるべきであるという考え方を明らかにしています(平成24年5月10日第三小法廷決定参照)

〇刑事訴訟規則
(被告人の弁護人の数の制限)
第26条 裁判所は、特別の事情があるときは、弁護人の数を各被告人について三人までに制限することができる。
(略)

(被疑者の弁護人の数の制限)
第27条 被疑者の弁護人の数は、各被疑者について三人を超えることができない。但し、当該被疑事件を取り扱う検察官又は司法警察員の所属の官公署の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所が特別の事情があるものと認めて許可をした場合は、この限りでない。
(略)

法律事務所シリウス 虫本