刑事弁護ブログ

2017.07.19 刑事弁護コラム

3人の裁判官

刑事裁判には、1人の裁判官が担当する単独事件と3人の裁判官が担当する合議事件があります。殺人や放火などのいわゆる「重大事件」は法律上合議事件で行うこととなっています。重大事件は、裁判員裁判の対象事件となることも多いので、その場合、法廷では3人の裁判官が真ん中3つの席に座り、その両サイドに裁判員が3名ずつ座ることになります。
ちなみに、このとき裁判官の中でも真ん中に座っているのが「裁判長」であり、裁判長からみて右側(弁護人や傍聴席からみて左側)に座っている裁判官は「右陪席」、裁判長から見て左側に座っている裁判官は「左陪席」と呼ばれます。右陪審は概ね10年程のキャリのあるいわば「中堅」裁判官で、左陪審は裁判官になったばかり或は数年程度の「若手」裁判官です。
法廷での訴訟指揮(裁判の司会進行のようなもの)は、裁判長が行うことになっていますが、評議室での評議の進め方などについては、各合議体(3名の裁判官チーム)の個性(特に裁判長の個性によるところが大きいようです。)に応じて、様々なスタイルがあるようです。

法律事務所シリウス 虫本